福岡の文学フリマのこと
10月25日。朝早く起きて山口県の柳井駅から電車に乗る。
高校時代に一年だけ電車で通学していたことを懐かしく思い出す。
博多駅までは1時間40分。金沢や、大阪を考えると素晴らしい近さである。
前日は準備が間に合っておらず、ほとんど仮眠しかしてなかったので寝る。
天神まで地下鉄で行き、歩いて都久志会館へ。
早めに行って設営を手伝うつもりだったが、机がすでに並べてあったらしく、殆ど終わっていた。
これまでにないくらい、ゆっくりとブースの設営に取り掛かる。
文学フリマ初の九州開催でどうなることかと不安だったが、来場者が途切れない。
とはいえ、こういったイベントに慣れてない人も多く、見本誌コーナーがあることを知らずに頭の上にクエスチョンマークを浮かべている方を幾人か見たり。
見本誌は初めてブックスタンドに並べる形式だった(写真はとりわすれた)。置くスペースは確保できるが、本を見る人がひしめき合うというデメリットもあるかも。
フリーペーパーは見本誌のチラシ置き場に置くより、配った方が良かった。あんまり手に取ってもらえなかった。
来場者の年齢層が子供から年配の方まで幅広いと感じた。どちらかといえば女性が多かったような印象があったけれど気のせいかもしれない。
あいも変わらず、ブースに訪れた人とのやりとりは難しい。店員力とでもいいましょうか。話しかけるタイミングだったり、自分の持って来た本の内容を知りたいのか、むしろ好みのジャンルを聞いてみるべきか。正解はない。
ゲットした本(早く全部読みたい!)。
近くのブースのサークル参加者の方ともだいぶ色々お話しさせて頂きました。
【マヨイミチヨリミチ】は初参加。
作品が全てであとがきとかは付けたくないとのこと。
【イングルヌック】は第一号を頒布とのこと。
【イングルヌック】の猿川西瓜氏とは文フリ大阪の打ち上げで知り合う。
気さくに話しかけてくれる良い人です。
ひたすら装丁のクオリティが高い【こんぺき出版】。ブースにある本からは箔押し推しが伝わる。(箔押し推しってなんだ?)
色んなブースを回ったりして、やっぱり小説や本に対するスタンスも人それぞれなんだなぁと。
たとえば「あとがき」つけるかつけないか、中身で勝負か装丁にもこだわるか、等々。
当たり前なんですが、そういう色んな違う考えを持った人々が、一箇所にぎゅっと集まって同じイベントに参加しているというのが面白い。
今回は寝不足で、だいぶ店員力や、好みの本を探し当てる能力が減っていたのでなんだか勿体なかったなあと後悔。コンディションをきちんと整えておかないと、色々しくじります。
文学フリマで知り合いのブースを訪ねて行くと、既に力尽きてたり、体調不良だったりが多すぎる!
これは仕方なくて、イベントまであれこれ準備で忙しくて寝不足。
文芸同人クラスターは普段人に会い慣れてないから、もの凄く疲弊する。
わかる。
文学フリマ福岡は、終わりまで人が途切れることなく一定おり、大盛況のまま終わりました。
ヴィリジアン・ヴィガンのブースに訪れて、嘉村礒多や私小説に少しでも興味を持って頂けたのなら幸いであります。
机を片付けなくていいので、撤収も早い。
打ち上げにも参加。
遠征組みの旅に慣れた感じはなんなんだ。ツアー慣れしたアーティストみたいだ。
鰤(ぶり)のしゃぶしゃぶなんて初めて食べました。
刻んだネギと一緒に薄味の出汁につけて食べるとまあ美味しい。口で溶ける。
後半出てきた濃い味付けの肉料理(煮込みと炒めたもの)が日本酒に合うんだなぁ。
そして、文学談義というよりは文芸サークルあるあるがやはり面白い。
福岡ポエイチの方々とお話しさせてもらって、なんといいますか、だんだん「詩かけるんじゃね?」という気分になってしまう。ずっと参加したいなとは思いながら、福岡ポエイチをやる6月はいつも田植えで忙しい。
今回の文フリ福岡を知った時には、申し込みが締め切られていたという人もおられて、もし次回あるなら参加サークルがもっと増えるのだろう。(つーかあの三国志が好きだって言ってた女性は何者だったんだ。トークスキルが凄まじかった。)
自分のように、「マイナーな作家を知ってもらいたい」という人から、書いた小説をネットに浮かべるだけじゃなく、アイテムとして手に取ってほしい人。詩やポエムだったり、歴史小説やマニアックな研究報告のようなこともひっくるめて、文学フリマ福岡が今後どのように九州の文化に影響を与えてゆくのか、これからに期待しております。
初の福岡開催にあたって、現地のスタッフも文フリ事務局も大変だったろうと思います(1人、顔色の悪い人がおりました。生きろ! がんばれ!)。
どうか、今後も継続していただけたらと願っております。
皆様大変お疲れさまでした。
次は札幌か。行けるかな、行きたいな。
山口県でもやりたい。新刊も作りたい。